ブロックチェーン(blockchain)とは?
ブロックチェーンの基本情報
ブロックチェーン(blockchain)は日本語で『分散型台帳』と言います。簡潔に述べると「取引データを世界中のコンピューターで管理、記録する」ことです。セキュリティレベルが非常に高く、今後も活用されていくことが期待されるシステムです。
ブロックチェーンの仕組み
通常、中央管理者によって取引記録は管理されています。ブロックチェーン技術を使用すると中央管理者なしで各々のコンピューターで取引記録を残せるような仕組みです。
ブロックチェーン名称の意味
意味は「ブロック」と「チェーン」を別々に考えると簡単に理解できます。
ブロックとはデータ保管の単位を示します。ブロックは一定時間ごとに生成されていきます。チェーンとはコンピューター同士で記録を時系列でチェーン(鎖)のようにつないでいく仕組みからきています。
ブロックチェーン(blockchain)の特徴
ブロックチェーンのメリット
- データ改ざんが不可能に近い
- システムダウンによる障害がない
- 記録の保存
データ改ざんが不可能に近い
中央管理者のみではなく世界中のコンピューターで管理・記録しているためデータの改ざんができません。例えば、記録を改ざんしたとしたらそれ以降すべての記録を改ざんして、つじつまを合わせなければ不正はすぐに見つかることになります。
システムダウンによる障害がない
今までは中央管理者一つで管理していたため、そこのシステムがダウンしたら復旧までは使用できない状態となっていました。ブロックチェーンでは一つのパソコンがダウンしても他のコンピューターでシステムと記録の維持・管理ができているためシステムダウン耐性はかなり高くなっています。
記録の保存
全ての取引データを誰でも確認することができます。公向けの記録や、不動産の登記などで使用したら書き換えや紛失の心配がなくなります。
ブロックチェーンのデメリット
- 過半数(51%)攻撃
- 個人情報取り扱いに不安
過半数(51%)攻撃
ブロックチェーンの特徴として取引内容は過半数が承認すると記録される仕組みになっています。過半数が賛成なら誤った情報であっても承認されてしまうというリスクを抱えています。結果、取引ができないといった問題にもつながります。ただ、コンセンスアルゴリズムが崩れるのは想像しにくいです。
コンセンスアルゴリズムとは
不特定多数の参加者で取引が正しく行われているか検証するルール。
個人情報の取り扱いに不安
ブロックチェーンは一度登録したデータを隠したり消したりができません。もちろん暗号化されているので暗号が分からなければ見ることは不可能ですが、世界中にデータは広がってしまいます。
ブロックチェーンが期待されている理由
ブロックチェーン技術が活きること
仮想通貨の資産管理・取引・送金、医療情報、Iot(AI関係)、ゲーム、行政、芸術作品の所有権・著作権など幅広い分野で活躍します。
記録の改ざんができないので不正ができない透明性のある情報にすることができます。
行政サービスのほぼ全てがインターネットで済む!?
フィンランドの南にある国、エストニアではほぼ全ての行政サービスがブロックチェーンを活用したインターネット上で済ませることができるという調査結果があります。結婚、パスポート発行、政治の投票、医療情報などがインターネット上で済む「デジタル先進国」と言われています。
ブロックチェーンとスマートコントラクトとの組み合わせ
スマートコントラクト※とは「設定されたルールに従い、ネットワーク上で自動的に取引を実行する仕組み」です。
※コントラクトとは?直訳すると「契約、約定」です。
下記の文章を読んでみてください。未来がどう変わるか想像しやすくなります。
この組み合わせが実現することで、より利便性の高い世の中になります。例えば、レンタカーにこの仕組みを導入したとします。あなたが店舗に行くと、そこには自動車が並んでおり、好きな車に乗り込んでタッチパネルを操作することで、リース契約から保険契約、決済までもが完了します。そこには店員の手を介する必要もなければ、紙の書類に記入する必要もなく、カード情報を渡すことの心配もありません。ドライブ中にガソリンスタンドに寄ったなら、契約時に登録した決済情報で車自体がガソリン代の支払いを済ませてくれます。高速道路の支払いにETCカードを持つ必要すらなくなります。また、もしかすると、自動運転が進歩した世界では、スマホで操作するだけで今いる場所に自動でレンタカーが運ばれてくるかもしれません。
https://www.softbank.jp/biz/blog/business/articles/201804/blockchain-basic/
ブロックチェーンの今後
- 生活の一部(インフラ)として機能
- 膨大なデータの保管場所の確保
生活の一部(インフラ)として機能
行政サービスの手続きが当たり前に行われるようになる他、今の仮想通貨による電子決済も簡易的に行われると予想します。ブロックチェーン技術は仮想通貨の誕生に伴って誕生したのでブロックチェーンの発展は仮想通貨全体の発展に良い影響を与えます。
最近ではブロックチェーン機能を搭載したスマホが販売されています。今のスマホと使える機能は変わらず、新たに暗号資産を管理できるウォレット機能が搭載されています。
仮想通貨がかなり身近に迫ってきている証拠でもあり、ブロックチェーンは生活に欠かせない技術と進化を遂げている最中です。
膨大なデータ保管場所の確保
ブロックチェーンによって取引データなどの管理・記録がこれから遠い未来までインターネット上で行われると、記録する台帳(データ保管庫)の確保をしなければなりません。5Gが普及されてきていますが、それ以上の通信量が必要とされると予想できます。ストレージを増やしたりと懸念される点もブロックチェーンにはあります。
ブロックチェーンについて まとめ
携帯だけでなく、構造物にブロックチェーン技術が搭載されてさらに暮らしやすいネット社会に発展します。もう一度言いますが、仮想通貨の誕生に伴ってブロックチェーンが誕生したので「ブロックチェーンの成長=仮想通貨の成長」になると考えています。
仮想通貨だけでなく、ブロックチェーンに関わる企業へ投資のタイミングが遅くなることがないように注意です。